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【書評】知的戦闘力をたかめる 独学の技法|社会人の必須本

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『知的戦闘力をたかめる 独学の技法』の書評、レビューです。

この本の最重要ポイントは「転記法」です。

気になった本のフレーズだけでなく、「ビジネスや実生活にとっての”示唆”」を書き出すこと。

 

教養本は抽象化できないと、自分に役立てるのは難しい

congerdesign / Pixabay

転記した文章をそのまま自分にあてはめるのは難しいですよね?

気になったフレーズから得られる(自分のビジネスや生活にあてはめたときの)学びとセットでメモしましょう。

 

具体的なもの(気になったフレーズ)を、モヤッとした状態にして、自分に落とし込むのです。

つまりメッセージを抽象化する作業が必要になります。

 

実際にやってみると分かりますが、抽象化するのは難しいです。

著者の山口さんも「抽象化は場数を踏むしかない」としてます。

ルール化できないということは、コンピューターが苦手な分野だともいえます。

AIが発達するなかで、生き残るツールになるかもしれません。

四の五の言わず行動して、自分のスキルにしましょう。

読書メモは、検索性とタグ付けがポイント

転記する媒体は、検索性が優れてれば何でも良いそうです。どんなことが書いてたかを探すという意味の検索性以外に、タグ付けできることも重要です。

★タグつけすると、知識が横断できる

例えば「独学」という本書のメモを独学のカテゴリーにいれて保存しておくとします。このままでは知識を柔軟に利用できません。なので「イノベーション」とか「アイデア」などのタグをつけておきます。

そうすれば、横断的な知識の確認が簡単にできるようになります。『独学の技法』の山口周さんはEvernote(エバーノート)にまとめてるそうです。

 

手順
(1)本にアンダーラインをひく

(2)選り抜き:読み返して5~9箇所に絞り、付箋をはっておく。

(3)転記:Evernoteに転記する(1箇所1分が原則)

 

★転記するのは最大9箇所

自分が大事だと感じた部分を全て転記するのではなく、☆厳選すること、☆転記に時間をかけない、というのも大きな学びとなりました。

ノートに手書きするのは面倒だけれど、デジタル媒体を使うなら苦にならない人は多いと思います。

すると、ついつい書き残しておきたくなりませんか?

★厳選するから転記が習慣化する。

スマホで写真を大量にとっても見返すことがないように、読書メモをたくさんとっても使わなければ意味がありません。

そういう意味で最大9箇所の転記というのは、多すぎず少なすぎずという、著者の経験からくるマジックナンバーだと感じました。

 

5~10年後に生き残るための独学:テーマ×ジャンル

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『独学の技法』では”独学の目的を「知的戦闘力を高める」”と定義してます。

変化の激しい社会で自分の専門しか学ばない危険性をヒシヒシと感じてると思います。

 

★シェア率なんて数年で変わる。安住地の知はないと心得よ

その一例を本書では、日本の携帯電話市場で説明してます。ガラケーがスマホに変化して、国内市場の半分はアップル(iPhone)に奪われ、ついには国内大手メーカー数社は撤退しましたよね。

専門バカになる危険性は、イノベーションだけでなくAIの発達からもいえます。いま人間がやってる仕事が、これからも残り続けるのかということです。

★社会が変わってるんだから、学び方も変えないと

こういう環境下において、学びも戦略的に、そしてシステマチックにならざるをえないという考えに共感できれば『独学の技法』は買いです。システムについては①戦略②インプット③抽象化構造化④ストックと定義して、説明されてます。

戦略にせよインプットにせよ、短気目線が有効であるとしてます。根拠は、社会の変化が激しいこと、キャリアの8割は本人も予想しなかった偶発的な出来事によって形成されてること。

 

★テーマは柔軟に変更、ジャンルは鉄板を学ぶ

一般的な社会人の教養本と違うのは、「テーマ×ジャンル」で考えてるということです。

テーマとは、自分のビジネスにおける問い、仮説です。

ジャンルはそれにヒントを与えるであろう「歴史」「経済学」「哲学」「経営学」「心理学」「音楽」「脳科学」「文学」「詩」「宗教」「自然科学」を指します。

本書には「武器になる教養書11ジャンル99冊のブッキガイド」がついてます。ただし、1冊ずつの説明はありません。

独学の技法を読めば、ビジネスと教養のつなげ方が分かる

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本屋に行けば社会人向けの教養コーナーがあります。手にとってパラパラめくるのですが、学生時代の参考書の文字を大きく、挿絵を多くしたようにしか見えません。なんちゃって本が多い。

教養に関する本はいろいろ読んできましたが、学びをビジネスにどう役立てるかを明確に書いてる本は見たことがありません。

しかし、『知的戦闘力を高める 独学の技法』にはそれが第五章に書かれてあるのです。

社会人が教養の学び方を知る場面では、ブックガイドに目が行きがちだと思います。たしかに、大事なのですがおすすめ本の紹介の前に書かれてるある説明です。

★哲学や歴史などの教養はビジネスに役立たないはウソ。使い方を誰も教えてくれないだけ

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例えば歴史を学生と同じように学んでいるだけでは、仕事に役立てることはできません(塾講師にでもならないかぎり)

社会人向けの歴史本は多くでてますが、教科書の域をでないものばかりです。

ビジネスに役立てるには、どういう風に使えばいいのか?ここでも抽象化の技術が必要になりますが、役立てる筋道がきちんと事例つきで書かれてあります。

そのまま使う可能性は低いと思いますが、ビジネスの現場で問いと仮説をたてて行動するとき、歴史をどう使うかが明確になります。

『独学の技術』では歴史をあわせて11ジャンルの説明がしっかりされてます。

 

MBAをとらず、独学で外資系コンサルタントになった山口周さんが、どのように知識を武器にしているかが惜しみなく語られてる本でした。

まとめ

書籍名:『知的戦闘力をたかめる 独学の技法』

著者:山口周
定価1500円+税

目次
はじめに
序章 知的戦闘力をどう上げるか?

第1章 戦う武器をどう集めるか?

第2章 生産性の高いインプットの技法

第3章 知識を使える武器に変える

第4章 創造性を高める知的生産システム

第5章 なぜ教養が「知び武器」になるのか?

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